『アナベル 死霊博物館』感想|なんて楽しいホラー映画なんだ!
こんにちは、口笛を吹こうとすると隙間風のような音が出るポークでございます。
今回はとっても楽しいホラー映画を劇場にて観賞いたしましたので、ご紹介したいと思います。
その名もこちら、ドン
『アナベル 死霊博物館』
かの有名な死霊館シリーズの最新作ですね。死霊博物館とは言い得て妙、たしかに古今東西のお化けたち大集合でございました。
今現在(2019.10.4)も劇場にて公開中ですので、気になる方はGOでございます。やっぱりホラーは映画館で観ないと迫力や怖さが半減してしまいますからね。
さて、いったいどんな仕上がりになっているのか、怖いのか怖くないのかどうなんだ!?と気になる方もおられることでしょう。焦ることなかれ。これからちゃんと『アナベル 死霊博物館』の魅力を嫌がられようとも語っていきますので、刮目してお読みください。
なお、物語の核心に触れるようなネタバレは避けておりますので、未視聴の方もどうぞご安心くださいませ。
ぶっちゃけそんなに怖くないよ!
はい。結論から言いますと、私はそれほど怖くは感じませんでした。そもそもホラーはわりと平気なタチなのですが、今回のアナベルは特に怖さよりも楽しさの方が勝っていたように思います。
まさにアトラクションでした。本作はいわゆるビックリ系ホラーでして、次から次へとお化けたちがばあ!ばあ!と登場するまさに遊園地のお化け屋敷ホラーです。ホラーといえば、ジメジメとしていて見終わった後も背後が気になってしまうような、そんな後味の悪いイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
しかし『アナベル 死霊博物館』は清々しいほどに後味すっきりなのです。例えるならジェットコースターに乗った後のような。もちろん驚かされはするのですが、あまりにも正々堂々とおどかしてくれるもので、ぎゃあ!と驚いた後に嫌なものが残らないのです。
さもありなん、そもそも本作のあらすじからして楽しいお化け屋敷映画であることは間違いないのです。というわけで、今更ながらそのあらすじを簡単に説明しましょう。
~あらすじ~
呪われしアナベル人形を含む曰く付きの品々を集め除霊しているウォーレン夫妻の家で、お泊まりをすることになった女の子3人。しかし、そのうちの1人ダニエラがアナベル人形を封じていたガラスの箱を開けてしまい、アナベルによって地下の部屋に納められていたあらゆる“ヤバイ”品々の霊たちが呼び覚まされてしまう!!
悪霊の魔窟となったウォーレン家!果たしてか弱い女の子たちだけで地獄の一夜を乗り切れるのか!?恐怖のお留守番が、今始まる !!
ね?お化け大集合、それはそれは楽しそうでしょう?
アナベルはもちろん、怪しげな日本の鎧兜、両目にコインを乗せるというファッション界の革命児フェリーマン、人をウェディングドレス姿に変え包丁を握らせるというこれまたファッション界にニューウェーブを巻き起こさんとする女幽霊、黒い魔犬……とにかくまあお化けたちが大暴れというストーリーになっております。もはやカオス、怖いものもここまで集まると逆に面白くなってくる。それこそが本作の魅力だったりします。
そんなわけで『アナベル 死霊博物館』はホラーが苦手だという方やお子さんにこそおすすめだと思います。主人公3人もキャピキャピとしたティーンエイジャーなので、まさにその年頃の方なら友達と観たりしてキャピキャピと楽しめることでしょう。鑑賞後も嫌な気持ちになったりはしないので、よほど小さなお子様でなければトラウマになるなんてこともないかと思います。観てしまったお子様は、今後のお留守番に注意です。
逆にホラーというホラーを求め数多の恐怖をくぐり抜けてきた歴戦のホラーソムリエの方は、ホラーと思わずに観た方が楽しめるでしょう。巷ではホラー版『ナイト ミュージアム』やら『ホーム・アローン』などと噂されているようですが、まさにその通り。ホラーにまみれた日々のちょっとした息抜きにファミリー映画でも観よう〜くらいのつもりがちょうどよいかと思われます。
面白いか面白くないかで言ったらもちろん面白いので、どんな人にもおすすめなのは間違いありませんがね!
キャラクターが魅力的!
本作のもう一つの魅力は、なんといってもキャラクターの良さです。
ウォーレン夫妻の一人娘、とびきりプリティーガールなジュディ。夫妻が不在の間(シャレではありません)ベビーシッターとしてやってきた夫妻の姪であるメアリー・エレン。好奇心からウォーレン家に上がり込んでしまった、メアリー・エレンのクラスメイト・ダニエラ。
この3人のうら若き乙女たちが、どえらい目に遭うわけです。
そして、実はウォーレン家の外で1人奮闘していたギター少年・タマありボブ。彼に関しましては、映画を観てのお楽しみとしておきましょう。
個人的に一番好きになってしまったのはダニエラでしょうか。
ウォーレン家の地下に納められた曰く付きの品見たさに無理に上がり込むという、ずいぶんと自己中な女の子ですが、実は彼女、本当はいい子なのです。
そもそもダニエラがアナベルを開放しなければ、こんな妖怪大戦争的カオス事件は起こらなかったわけで、彼女が全てにおける戦犯であることはまぎれもなく事実なのですが。それでもダニエラが夫妻の心霊コレクションにベタベタと触りまくり、あまつさえアナベルの封印を解いてしまったのには、同情すべき理由があったのです。こういうの本当に弱いんです、私。
まあそうは言っても6:4くらいでギルティだとは思いますよ、ええ。ですが多感な年ごろですし、そういうこともやっちゃうよねなんて思ったりもするのです。
散々怖い思いもしたし、このままではちょっとかわいそうだと思っていたところで、ラストに救いがあったのもよかったですね。彼女には将来幸せになってほしいものです。
そして、かわいさ担当のジュディちゃん。彼女はかわいい、本当にかわいい。笑ってもかわいいし、寝ててもかわいいし、怖がっていてもかわいい。
え、気持ち悪い?ええ変態で結構、そういうあなたは映画を観ていないからそんなことを思えるのです。本作を観てしまえば、誰だってロリコンになれることでしょう。だってかわいいんだもの。かわいいは永久に正義なのです。
しかしジュディちゃんはただかわいいだけではありません。さすがはウォーレン夫妻の娘なだけあって、肝っ玉が据わっています。年上のお姉さま2人がキャーキャーと怖がる中、私が行くわ!と飛び出していくシーンがございまして、その背中の頼もしいことといったら。そしてそのギャップから生まれるかわいさの暴力に、見る者はメロメロになってしまうことでしょう。
そしてキュートなブロンドヘアーのメアリー・エレン。キャラの濃い2人に比べ若干役不足なところもございますが、漫才においてボケにはツッコミが必要なように、幼いジュディと奔放なダニエラを止めるうえで彼女はなくてはならない存在だったでしょう。それにたった1人でアナベル人形を取りに行くというガッツも見せてくれました。彼女がいなければギター少年も来てくれなかったでしょうしね。
何はともあれ、とにかく3人ともかわいいのです。かわいい子たちが頑張る姿が見れる、それだけでもこの映画には価値があるのではないでしょうか。何を言っているのか自分でもわからなくなりました。
そんなこんなの『アナベル 死霊博物館』でございました。
私としては怖さ的には物足りなく感じましたが、お化け大集合のカオスシーンには大変笑わせていただきました。童心に帰ってはしゃげるような、うれし懐かしな気持ちになれました。たまにはこういうのもいいものです。
最後に。増税に苦しみ日本の明日はどっちだと頭を抱えつつ、でも計算は楽になったよねとせめてもの希望を見出す。そんなあなたがこの記事を見つけ、こんなところまで読んでくださったこと。私にとってそれは、税率なんかどうでもよくなるくらい嬉しいことなのです。
あなたの毎日が、増税に負けないくらい楽しいものでありますように。
それでは、またどこかで。